有責配偶者との離婚|財産分与はしなければいけないの?
相手方が有責配偶者となり離婚に至る場合、慰謝料代わりにすべての財産を得たいと考える方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、現実的には有責行為の慰謝料などと財産分与は性質が異なります。
今回は、有責配偶者に財産分与をする必要があるのかを解説いたします。
財産分与の基本的な考え方
有責配偶者でも、基本的には財産分与をする必要があります。
財産分与とは、結婚生活の中で夫婦が協力して築いた財産を離婚の際に分け合う制度であり、民法第768条で定められています。
夫婦が協力して築いた共有財産は貢献度が同等と評価されることが多く、結果として半分ずつに分け合うことが一般的です。
財産分与の基本的な考え方は、貢献度に応じて分け合うことで、離婚原因が有責行為であるかどうかは直接の判断材料にはなりません。
そのため有責配偶者であっても、夫婦が共同で築いた財産に対しては、原則として財産分与を受ける権利があります。
慰謝料との関係
前提として、慰謝料と財産分与は性質が異なります。
有責行為は民法770条に規定されていますが、そのすべてが不法行為に該当するとは限りません。
しかし同条に規定されている有責行為のうち、貞操義務など夫婦として当然に保護される権利や人格的権利を侵害した場合、侵害された側は民法709条に基づき、不法行為による損害賠償請求として慰謝料を請求することができます。
つまり慰謝料とは、有責行為により精神的損害を受けた側が請求できる損害賠償であり、財産分与とは別枠のお金です。
ただし財産分与の判断にあたっては、有責行為による損害賠償の要素を考慮しつつ分与額を定めることができるとされています。
これが慰謝料的財産分与と呼ばれる考え方です。
たとえば夫婦の財産総額が2000万円あり、本来であれば半分ずつ1000万円ずつに分けるところ、相手の不貞行為などにより慰謝料相当額が300万円と認められたケースを想定しましょう。
この場合、相手に渡す金額を700万円に減額することで、実質的に慰謝料を差し引いた清算が可能です。
まとめ
離婚の原因をつくったのが相手であっても、婚姻中に築いた財産は夫婦の共同財産として扱われるため、原則として財産分与の対象になります。
ただし不貞や暴力などによって精神的な苦痛を受けた場合には、慰謝料を請求し、財産分与の中で調整することも可能です。
どのように清算するのが適切かは、財産の内容や有責行為の程度によって異なるため、ケースごとの判断が重要になります。
判断に迷うときは、早めに弁護士へ相談しましょう。
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Lawyer Introduction弁護士紹介
大亀 将生ŌKAME MASAKI
【大阪弁護士会(登録番号 43461)】
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相続問題、離婚や交通事故などの個人のお悩みから、企業法務のご相談、トラブル解決、労働問題まで、ネットワークを生かした総合サポートの蒼星法律事務所に所属する弁護士です。
- 経歴
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- 岡山県瀬戸内市出身
- 岡山白陵高等学校 卒業
- 東京大学理科Ⅰ類 入学
- 東京大学工学部システム創成学科 卒業
- 慶應義塾大学法科大学院 入学
- 慶應義塾大学法科大学院 修了(法務博士)
- 弁護士法人川原総合法律事務所 入所
- 弁護士法人川原総合法律事務所 退所
- 梅田法律事務所 入所(パートナー弁護士として経営に参画)
- 梅田法律事務所 退所
- 蒼星法律事務所 開設
Office Overview事務所概要
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