元配偶者の再婚で養育費の打ち切りや減額はされる?
離婚後に元配偶者が再婚すると、状況によっては養育費の打ち切りもしくは減額になる可能性があります。
この記事では、元配偶者の再婚によって養育費の打ち切りや減額がなされるケースについて解説します。
再婚しただけで養育費の支払いは変化しない
子供に対する養育費の支払い義務は、原則として再婚の事実だけでは変化しません。
離婚しても、親には子供の監護や教育のために必要な費用を支払う法的な義務があるからです。
片方、あるいは双方が再婚しても同じです。
元配偶者の再婚で養育費の打ち切りや減額があるケース
元配偶者の再婚に伴う状況の変化によっては、養育費の支払いに影響があります。
3つのケースをご紹介します。
再婚相手との間に子供が産まれた
元配偶者と再婚相手との間に新たに子供が産まれた場合、その子供に対する扶養義務が生じます。
扶養対象が増え経済的な負担が大きくなるため、当事者の合意の上で養育費の減額や一時的な支払い免除が認められる場合があります。
再婚相手の連れ子と養子縁組をした
元配偶者の再婚相手に連れ子がいて、その子供と養子縁組をした場合、養育費の支払いに影響が出る可能性があります。
元配偶者と再婚相手の子供は法律上の親子となり、扶養義務が生じるからです。
当事者の合意の上で、養育費の減額や一時的な支払い免除が認められる可能性があります。
再婚相手に収入がない
元配偶者の再婚相手に収入がないもしくは少ない場合、養育費の減額や一時的な支払い免除を受け入れなければならない可能性があります。
元配偶者が再婚相手を扶養する義務が生じるためです。
その場合でも、双方の合意がない限り養育費が完全打ち切りになることはなく相手に請求を続けられます。
専業主婦であるために収入がない場合は、働いたと仮定して得られる収入で計算するケースもあります。
元配偶者から養育費の減額請求をされた場合の対応
元配偶者が養育費の減額を請求してきたら、まず当事者間で話し合います。
減額を望む正当な理由を説明してもらい、その証拠を確認します。
該当するのは、預金通帳や給与明細など経済状態がわかる書類、また婚姻や養子縁組をした事実を示す書類などです。
減額の主張が正当な理由に基づくと思えない場合は、すぐに合意しない方が良いでしょう。
当事者間の話し合いで合意に至らなかったら、家庭裁判所の養育費減額調停や審判に移行します。
まとめ
元配偶者と再婚相手との間に子供が生まれたり、再婚により連れ子を養子にしたりした場合は、養育費の一時的な打ち切りや減額を請求される可能性があります。
養育費に関するトラブルは、弁護士など専門家に相談することをおすすめします。
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- 慶應義塾大学法科大学院 入学
- 慶應義塾大学法科大学院 修了(法務博士)
- 弁護士法人川原総合法律事務所 入所
- 弁護士法人川原総合法律事務所 退所
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