【弁護士が解説】自己破産した場合に差押えの対象になるものとは
ドラマやアニメのワンシーンで、自己破産をした後に家のすべてのものに「売却済み」や「差押え済み」と書かれたシールが貼られているところを見たことがあると思います。
自己破産をすると、家のものが全て差し押さえられてしまい、何も残らないのではないかと心配されている方がいらっしゃいます。
しかし、差押えの対象となる財産は決まっているため、保有財産を全て失うという心配をする必要はありません。
当ホームページでは、自己破産手続きで差押えの対象となる財産にはどのようなものがあるかについて解説をしていきます。
◆自己破産で差押えの対象となるもの
・マイホームや土地などの不動産
マイホームがある場合には真っ先に差し押さえの対象となります。
また、マイホームだけでなく、所有する土地や建物、駐車場といったものも差押えの対象となります。
マイホームが差し押さえられてしまった場合には、引っ越しを余儀なくされます。他方で賃貸物件に住んでいるような場合には、問題なくその後も住み続けることができます。
中には、せっかく手に入れたマイホームを手放したくないという方もいらっしゃるでしょう。
どうしてもマイホームを手放したくないという方は、自己破産以外の債務整理手続きである、個人再生や任意整理などの利用を検討することをおすすめいたします。
自己破産手続きは債務を全て消滅させ、今後の返済義務が発生しなくなるというメリットがある一方で、資産価値のある財産については差押えの対象となってしまうというデメリットがあります。
個人再生や任意整理であれば、今後も返済義務が残りますが、返済する額を減額することができ、なおかつ支払いを財産が差押えの対象となることがないため、マイホームを手放したくない方にはおすすめの手続きとなっています。
・自動車やバイク
車やバイクも差押えの対象となっていますが、場合によっては破産後も所有し続けることができることがあります。
自動車やバイクに関しては、購入したときのローンが残っている場合には、自己破産のタイミングでローン会社に没収をされてしまいます。
しかし、自己破産手続きを実行する前に、第三者による一括弁済をしておくことで手元に残せる可能性があります。
しかしながら、車やバイクの時価が20万円以上の評価額となる場合には差押えの対象となる可能性があるため、注意が必要です。
また、高級車や希少価値のあるようなヴィンテージカーでなければ、一般乗用車は6年、軽自動車は4年、自動二輪車は3年以上使用していれば、法定耐用年数を超えていると判断され、資産価値がないと評価されるため、破産後も所有し続けることができます。
・高額な預貯金
高額な預貯金がある場合には差押えの対象となります。
自由財産と呼ばれる、破産後も手元に残しておける財産の基準が99万円以下の現金となっているため、100万円以上の預貯金がある場合には、差押えの対象となる可能性のある目安となる金額になるといえるでしょう。
・20万円以上の資産価値のある財産
上記で示したもの以外に、高額な指輪や貴金属などの査定額が20万円以上であれば差押えの対象となるでしょう。
◆差押え禁止財産
上記で少し自由財産について少し触れました。
自由財産とは、民事執行法131条で定められている差押え禁止の対象となっている財産を指します。
具体的には、当面の生活に必要な衣類や家具・台所用品・家電などが挙げられます。
東京地方裁判所民事執行部によると、以下のものが差押え対象外の家具としています。
・洋タンス
・和タンス
・整理タンス
・食器棚
・食卓セット
・調理器具
・暖房器具
また、テレビや冷蔵庫、洗濯機といった生活必需品や、パソコンなど仕事に必要な家電もあると思います。
このような財産については、1点のみを残すことができます。
1点のみ残すことができる財産については以下のものがあります。
・テレビ(29インチ以下)
・ビデオデッキ
・洗濯機
・冷蔵庫
・エアコン
・電子レンジ
・ラジオ
・瞬間湯沸かし器
・掃除機
弁護士 大亀 将生は、大阪府を中心に離婚、債務整理、不動産トラブル、労働問題、刑事事件などのさまざまなトラブルの相談に対応しております。
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大亀 将生ŌKAME MASAKI
【大阪弁護士会(登録番号 43461)】
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相続問題、離婚や交通事故などの個人のお悩みから、企業法務のご相談、トラブル解決、労働問題まで、ネットワークを生かした総合サポートの蒼星法律事務所に所属する弁護士です。
- 経歴
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- 岡山県瀬戸内市出身
- 岡山白陵高等学校 卒業
- 東京大学理科Ⅰ類 入学
- 東京大学工学部システム創成学科 卒業
- 慶應義塾大学法科大学院 入学
- 慶應義塾大学法科大学院 修了(法務博士)
- 弁護士法人川原総合法律事務所 入所
- 弁護士法人川原総合法律事務所 退所
- 梅田法律事務所 入所(パートナー弁護士として経営に参画)
- 梅田法律事務所 退所
- 蒼星法律事務所 開設
Office Overview事務所概要
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